2023年2月3日

『パシフィック・リム』感想の変遷

いわゆる巨大ロボットもの。イェーガーという二人乗り巨大ロボットとカイジュウと呼ばれる存在との闘い、多くの犠牲を出しながらも勝利する。 初見時は、パイロットを載せたイェーガーの頭部がガコンとハマるシーンでアガり、主人公の再起、アジアンテイストのドロッとした違法な感じとか、カイジュウも別宇宙におけるイェーガーであったことが判明するシーンとか、総力戦・最終決戦の迫力、最後はサラッと済ませるニクさなど、全体的にバカっぽくてさわやかで面白い映画だったし、見た者は少年の心に還るのもうなづける出来だと感じた。ところが、最近見返してみると、カイジュウのほうがイェーガーよりも強く感じて、少し悲しくなってしまった。イェーガーの強さよりも弱さがむしろ強調されていることに気付いた。片方のパイロットが落ちるともう片方もアウトになる、イェーガーよりもカイジュウのほうが俊敏かつ強力な攻撃手段(EMP等)も持っている、イェーガーの脱出手段に問題あり、イェーガーは直立歩行で手足は細く、カイジュウは四足歩行で手足が太い。今でも楽しめる映画だと思うが、そういう部分が少し悲しくなる。