2021年3月25日

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』感想

鑑賞時の感覚

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 直後の状況からスタート。ヴィレの一行はパリ市街で、冬月によって投入された44A(2体を連結した飛行タイプ)44Bと(2体を連結した電源供給用)4444C(4を連結したポジトロンライフル型のエヴァ)を突破し、アンチLシステムを起動、ユーロネルフを復元し、資源を回収する。

シンジ・アスカ・アヤナミレイ(仮称)の三人は徒歩でL結界密度の低いところへ移動し、ケンスケに回収されて「第3村」に移る。第3村でシンジは成長したトウジとケンスケ、洞木ヒカリに再会するが、ショックが大きく、まともに反応もできない。アスカはそんなシンジの態度にいら立ち、シンジにレーションを食わせながら感情を爆発させる。アヤナミレイ(仮称)は第3村の人に囲まれ、農業を通して(子供が本来学んでいるであろう)多くのことを学ぶ。第3村の中で徐々に立ち直るシンジ、その矢先にアヤナミレイ(仮称)が形象崩壊し、LCLとなってはじけ飛んだ。

同じ日にヴンダーが(アスカを回収し、決戦の準備をするために)第3村に到着し、シンジはそこでヴンダーへの乗船を志願する。

ネルフ本部への突撃準備を進めるヴィレの一行。シンジは厳重な部屋に隔離される。アスカとマリが出撃の直前にシンジの部屋を訪れ、マリは自己紹介し、シンジはアスカがなぜQで窓ガラスをぶん殴ったかについて、3号機が使徒に乗っ取られたときに自分で決断しなかったからだと答える。アスカはあまり納得していないが、シンジの答えを受け止める。マリはようやくシンジに自己紹介する。

ヴィレは「ヤマト作戦」を発動。セカンドインパクト爆心地へ移動するネルフ本部と「黒き月」を追撃する。ヴンダーに迫る(ものすごい数の)エヴァ軍団とヴンダーの同型機2機!エヴァ軍団をバッタバッタとなぎ倒す2号機と8号機!3機目のヴンダーの同型機がヴンダーを下から捉え、制御を乗っ取る。

(・・・このあたりで記憶が吹っ飛ぶ・・・)

ゲンドウがヴンダーの甲板に下り立ち、ミサト・リツコ・シンジと対峙する。頭を撃ち抜かれても死なないゲンドウ。「ネブカドネザルの鍵」で自身の情報を書き換えていたのだ。初号機を回収し、13号機とともにマイナス宇宙へ飛び立つゲンドウ、シンジがそれを追いかけようとエヴァへの搭乗を志願、ミサトはそれを認める。ヴィレのクルーがシンジを撃とうとするが、それはミサトが制する。シンジはマリとともに8号機にのって、マイナス宇宙へ向かう。

マイナス宇宙で13号機が量子テレポーテーションを繰り返す、シンジは(おそらく、それを見て)、初号機の中の綾波レイの元へテレポートし、初号機を覚醒させ、13号機とド突き合いながら「ゴルゴダオブジェクト」の元へ移動する。マイナス宇宙は認識の宇宙であり、戦いの舞台は記憶を反映したものになっている。13号機はロンギヌスの槍を、初号機はカシウスの槍をもって戦う。13号機が強く、初号機は勝てない。我々の決着の手段は暴力でないとし、ゲンドウは対話による決着を提案、シンジはそれを呑んだ。

電車の中での対話。ゲンドウの内心が明かされる。

(・・・このあたりで記憶が吹っ飛ぶ、寝てるわけではなく脳がパンクしているのだ・・・)

エヴァンゲリオン・イマジナリーに槍を突き刺し、アディショナルインパクトを起こす。リアルな巨大綾波が展開される。ヴィレは残った力でヴンダーの背骨から新たな槍を作り出し、それを届けるためにミサトが一人残り、ヴンダーで特攻を仕掛ける。ヴンダー上の8号機が槍を携えて巨大綾波の右目から侵入し、その槍「ガイウスの槍/ヴィレの槍」がシンジの元へ届けられる。

ゲンドウは自らの計画の頓挫を認め、ユイに会えなかったことを悔やむが、その矢先にシンジの向こうにユイ見出し、電車から降りる。

シンジが13号機に残留するアスカ・カヲル・綾波レイを救う。
シンジがアスカに呼びかけると、アスカの過去―彼女も綾波タイプと同じクローンだった―が明かされ、孤独なアスカに寄り添うぬいぐるみの中にケンスケがいた。赤い海の浜辺(EOEのアレ)でシンジは成長したアスカに別れを告げる。カヲルへの呼びかけると、カヲルはずっとシンジの救済を目的にしていたが、救われたかったのは自分だったことをシンジに教えられる。カヲルは加持リョウジと語らいながらシンジのもとを去る。最後にシンジは綾波に話しかけ、エヴァが必要ない世界に作り替えることを告げ、綾波を見送る。

シンジは初号機自身に槍を指そうとするが、シンジの中にいたユイがその役目を引き受け、シンジをもとの世界に送り返す。13号機と初号機、残りのエヴァ全部が槍に貫かれる。そして青い海の浜辺でシンジを迎えにきた8号機も最後のエヴァとなって消滅する。

(・・・このあたりから脳がパンクして夢見心地・・・「胸の大きいイイ女」しか覚えとらん)

感想

シンジ君の物語は完全に解決した。これは本当にすごいことである。TV版のトウジとケンスケ、それを取り扱うジュブナイル小説的な手つきが好きだったので、そこに戻ってきて個人的にはうれしい。シンジ君が14年置いてきぼりにされたのがやや不憫だけど、それはサードインパクトがシンジ君にとって14年間ほとぼりを覚まさないと受け止められなかったからだと考えると納得がいく。また、「エヴァンゲリオン」はどこまでもシンジ君の物語のための道具であり、極めて個人的な概念だったんだなと感じた。「超強い搭乗型ロボット」であればなんでもOKっぽいガンダムに対して、単なる「神の力を持つ肉の機械」とかではエヴァになってくれない。戦闘シーンが少し不満である。迫力満点だけど、とにかく何が起きているのか、どんな動きをしているのかが把握しづらい。CGだからなのか、敵のデザインが細かすぎるのか、なんかそんな感じがする。アスカとケンスケは寝ていたのだろうか?これはそうは思わない。ケンスケの気遣いや距離感を見るに、アスカ自身の問題が解決されるまでケンスケは手を出さなそう。なので、ヤマト作戦から帰還した後の(大人(ガイジン)になった)アスカがケンスケの家に降ってきたところから新しいドラマが始まる。ケンケン呼びは初めてそう呼んだ時に、ケンスケがちょっとうれしそうだったのかもしれない。宇部新川駅。あれ実写だったの?CGかジオラマ撮影を加工したものだと思ってた。